
飛行機で酔ってしまうのはなぜ?どうにかして対策したい!
乗り物酔いをしやすい人にとって、揺れやすい飛行機での旅行は心配事も多いかと思います。
実は、乗り物酔いには原因があり、原因を知ってきちんと対策すれば未然に防ぐことができます!
そこで今回は、せっかくの楽しい旅行を乗り物酔いで台無しにしてしまわないよう、飛行機で酔ってしまう原因と酔わないための対策をご紹介いたします。
飛行機で酔ってしまった経験がある方は、ぜひご参考ください。
なぜ、飛行機で酔ってしまうのか?
まずは、飛行機で酔ってしまう原因についてご説明いたします。
飛行機で酔ってしまう主な原因の晴天乱気流って?
飛行機で酔ってしまう原因は、ほとんどが機体の揺れによるものです。
飛行機に揺れが生じる原因は、主に二つ。
一つ目は、操縦の乱れによる揺れ。
ただし、旅客機のパイロットは搭乗者が快適にフライトを楽しめるよう細心の注意を払って操縦していますので、操縦の乱れによる揺れはごく稀にしか起きません。
二つ目は、気流の乱れによる揺れ。
これは所謂乱気流によるものです。
通常の積乱雲の中にある乱気流であれば、気象状態を解析することで位置を特定することができ、そのため乱気流に巻き込まれないルートを飛行することができます。
しかし、乱気流には雲のない晴天乱気流と呼ばれるものがあり、これは気象解析がしにくいために巻き込まれやすく、飛行機が揺れる原因のほとんどがこの晴天乱気流によるものとなります。
乗り物酔いの原因って?
では、なぜ乗り物酔いを起こしてしまうのか?
これは、乗り物の揺れや加速・減速によって身体に加速度が加わってしまうことによって平衡感覚を司る器官の三半規管が刺激され、自律神経の失調状態に陥ってしまうからです。
飛行機の場合、離着陸時の急激な加速・減速、機体の揺れ、においや視覚によって刺激を受け、脳が処理できる情報量を超えてしまった結果、乗り物酔いを起こしてしまいます。
乗り物酔いを起こしやすい人の特徴は?
実は、乗り物酔いを起こしやすい人には特徴があります。
下記に該当がある人は、要注意です!
- 平衡感覚が急激に発達している6~15歳くらいまでの人
- 乗り物に慣れていない人
- 普段からにおいに敏感な人
乗り物酔いが起こりやすくなるNGな行動・習慣は?
あまり乗り物酔いを起こさない人でも、下記のような行動・習慣には気をつけましょう!
- 衣類で身体を圧迫している(タイトな服・ネクタイ・ベルト)
- 読書や携帯電話、パソコンといった眼球が細かく動く作業をしている
- 睡眠不足・過労によって体調が良くない
- 空腹・満腹・飲酒等で頭の働きを低下させている
- 「自分は乗り物酔いを起こしやすい」と思い込んでいる
- 柑橘類などの酸っぱいものを食べる
これらの行動・習慣を気をつけるだけで、乗り物酔いを防ぎやすくなります。
酔わないための対策は?
「乗り物酔いを起こしやすい人」と「乗り物酔いを起こしやすい行動・習慣」を確認したら、次は「酔わないための対策」についてご紹介いたします。
ゆったりした服を着る
衣類をゆったりしたものにするだけで、乗り物酔いに効果があります。
ネクタイやベルトはゆるめ、シャツ類は第一ボタンを外すことをおすすめします。
搭乗の前日は質の良い睡眠をとる
寝不足の状態や疲れが溜まっている状態だと、自律神経が安定せず乗り物酔いを起こしやすくなります。
搭乗の前夜はしっかりと睡眠をとり、身体を休めるようにしましょう。
読書や携帯電話・パソコン操作を長時間しない
揺れる機内で読書や携帯電話・パソコンの操作をすると、通常よりも目が強い刺激を受けることになります。
長時間下を向く姿勢も酔う原因となりますので、注意しましょう。
空腹・食べすぎ・飲みすぎにはならないように
空腹や満腹状態、アルコール等でも乗り物酔いを助長しますので、これらを気をつけるだけで対策になります。
搭乗の前には消化の良いものを食べるようにするとなお良いです。
酔い止めの薬を服用する
乗り物酔いの対策として最も有効なのが、酔い止めの薬を飲むことです。
搭乗の30分~1時間前に飲むと搭乗中に効果が出ます。
搭乗前に服用できず酔ってしまった後でも、飲めば効果があります。
酔い止めの薬を持参していない場合でも、ほとんどの航空会社では機内に常備していますので、具合が悪くなったときは客室乗務員に確認しましょう。
なお、酔い止めの薬には喉が渇いたり眠気に襲われるといった副作用があります。
酔ってしまったときの対処法は?
ご紹介させていただいた対策をしても、酔ってしまうことがあります。
その場合は、下記を実践してみてください。
座席を倒す
後ろの席に一声かけてから、座席を倒してゆったり座りましょう。
前かがみ等の身を乗り出した体勢は、胃を圧迫してしまい症状を悪化させてしまう危険性があります。
うがいをする
うがいで口の中をスッキリさせると症状が緩和されることがあります。
うがいに使用する水は冷たいものだとより高い効果が得られます。
額に冷たいタオルをあてる
冷たいタオルを額にあてることで、脳の注意を別のところへ逸らすことができ、症状を抑えることができます。
冷たいタオルが無い場合は、冷却シート等でも代用できますが、におい付きだとにおいによっても乗り物酔いを起こすおそれがありますので、無香料のものを使うようにしましょう。
ツボを押す
酔い止めに効用があるツボがありますので、酔ってしまったときはこのツボを押して症状を緩和させましょう。
内関
効能
吐き気に効果的
ツボの刺激法
手首の中央にあるへこんだ部分(手首の付け根から指2本を置いた位置)のツボ。
搭乗の20分前頃に内関をよく揉むと効果的です。
手心
効能
精神を落ち着かせる
ツボの刺激法
手のひらの中心にあるツボ。
親指の腹でマッサージすると効果があります。
神門
効能
吐き気を抑える
ツボの刺激法
手のひら側、小指の下(手首の付け根あたり)にあるツボ。
親指の腹でゆっくり押すと効果があります。
病は気から?気持ち楽にしてフライトを楽しもう
いかがでしたか?
実は、バスに乗ると必ず嘔吐してしまうという人を集めて、偽者の酔い止め薬を飲ませてバスに乗車してもらったところ、9割もの人が嘔吐しなかったというデータもあります。
「自分は乗り物に弱く、必ず具合が悪くなってしまう」という自己暗示が乗り物酔いを起こしているケースは多く見られますので、気持ちを楽にフライトを楽しむことが一番の対策かもしれませんね。